最近の天気はさっぱり冴えない。
毎日、どよんとした曇り空で雨が降ったり、やんだり。強風が吹くことも多い。
台風の影響によるうねりが入ったり、この強風により波があがったりなどで、海の状態が安定しない。
海遊びにはとてもとてもという天候が続いているのである。
先週末から今週にかけては、バーゲンチケットの時期で、大切な大切なお休みをこの時期にあわせて来島した方々も多いと思うのだが、ほんとうに、お気の毒な状態なのである。
僕自身も9月に入ってから、ほとんど海に行っておらず、だいぶ水に飢えてきているのであった。
こんなときはパラパラと本を眺めることが多くなる。
最近、よく見ているのが西表島の海 矢野維幾著という写真集と日本のサンゴ礁 編著:環境省・日本サンゴ礁学会である。
前者は、西表島のダイビングショップとしても有名な矢野さんの写真集である。この写真集を眺めていると自分の写真技術の低さはむろんのこと、被写体をよく見ていないことをつくづく感じさせられる。たとえば、いつも見かけているアオギハゼが矢野さんのファインダーを通すと「実はこんなに美しい生物であったのか」と新鮮な驚きを与えられる。あるいは卵を守るキイロサンゴハゼの姿に、この環境に卵を産むのかと、新しい世界が見えたりする。
また、矢野さんの写真の多くは、感性に訴えるようなイメージ的な写真ではなく、ヒレなどを全開にした被写体の細部までピントがあった実に解像感の高い緻密な映像となっている。これが、生物本来の美しさや生息環境を忠実に表現している。好き好きであろうが僕自身は表現手段の一つとして感心することしきりなのであった。
後者は、日本のサンゴ礁の現状と保全の取り組みに関する知見を集大成した報告書であり、サンゴ礁好きであれば、ぜひ手元においておきたいアイテムの一つである。行政レポートに近い形であり、各テーマの記述が通り一遍で物足りないし、120ページにもわたる地域別サンゴ礁の現状報告のサンゴの分布図が1994年に取りまとめられた調査結果を用いている点なども、実に歯がゆいのあるが、今まで、日本のサンゴ礁を総覧できるレポートが無かったことを思えば、贅沢といえるかもしれない。近年、サンゴの分布調査は進んでいるようでもあり、ぜひ、最新情報に書き換えられることを期待したいものである。
と、こんな風に海関係の書物を眺めていると、空が恨めしくなる今日この頃なのであった。